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逆行するギター音楽・・・ [「演歌」をギターソロで・・・]

現代は「情報化社会」。
インターネットの普及で自分の能力次第で、
いくらでも「情報発信」が個人で出来る時代になりました。

タイトルに「逆行」と付けた理由について少し話します。
多少ギターを弾いたことのある人ならば
「TAB」というものを目にしたことがあると思いますが、
現在大変普及しております。

但し、この記譜法は「五線譜」の登場で衰退した記譜法です。
私もある曲探しをしているときに見かけましたが、
インターネット上には個人で記譜法が様々な「TAB譜」が沢山ばらまかれています。

私の友人にはギター教室の先生がおり、
時々、その生徒さん達とも話しますが、
「TAB譜」しか読めませんと言う答えが返ってきます。

インターネット普及前から思ったことですが、
ギターを弾く人間には「楽譜」(おたまじゃくし)の読める人が圧倒的に少ないです。
現在はかなり減ったと思いますが、
「暗譜」という物に頼る学習法のせいで「読めている」と錯覚している人間が非常に多い。

私が「暗譜」を辞めたのには理由があります。
ある雑誌の著名なギタリストのインタビュー記事を読んで、
私は「暗譜」することを諦めました。
努力はしたつもりですが・・・。

そのギタリストが言う「暗譜」とは、
ギターを持っていなくても覚えた「楽譜」が書けることです。

多少ギター経験のある人は実際にやってみてください。
覚えた曲を五線譜に書き出せますか?
私にはこれが出来ませんでした。
多分出来る人には出来ることだと思いますので・・・。

何故かというとギターの場合は、
楽譜を読みながら「指」に覚え込ませるために起こる現象です。
何度かやってみましたが、
正確に五線譜に書き出すことは出来ませんでした。
さらに暫く弾かないでいると覚えた「指」も忘れています。
これではもはや「暗譜」とはほど遠い物になってしまいます。

ここで私は「暗譜」(実際には暗譜ではなかった)学習法を捨てました。
現在は「曲集」を外部記憶媒体として練習し、
自分の中に「音楽」を置かないことにしています。

「TAB譜」のもっとも顕著な害について少し書いておきます。
まず、一度に処理する(視覚)情報量が多い。
指番号を弦のフレットに対して割り振るため発展性に乏しい(特に合奏などでは最悪だと思う)。
音価(音の長さ)に対しても記譜法が個人的な物が多くかなり「アバウト」です。
五線譜では違う弦で同じ音を探せますが、
「TAB」ではほぼ無理です(記譜すると更に情報量が増える)。
「応用」も出来ません。

さらに「音」に対する感覚が学習できない。
「TAB譜」で学習している人はTABに指示された場所に指を運ぶため、
「運指」という物がある程度固定されて変更できなくなってしまいます。
もしかすると、
押さえている音が解らない人もいると思います。
ギターをさわったことのない人にはありがたいと思えるかもしれませんが、
私に言わせればこれは「毒」そのものです。

右の指使いに関してもある程度楽器が弾けるようになれば解ることですが、
右指(弾く)の運動は左指(押さえる)より重要と考えています。
「TAB譜」を読んでいる人は時間を掛けて効率の悪い練習をしているとしか思えません。
もっとも悪いのは「自分で考えない」ところです。

私の友人のギター教師は生徒に対して「甘やかし」(楽譜から生徒用に「TAB譜」を起こす)をしています。
本人は気付いていると思うので、
辞めて貰いたい物です(生徒のことを思うなら為にはなりません)。

もしも、これからギターを始める人には、
「TAB譜は五線譜の前に衰退した記譜法」であることを伝えておきます。
衰退した理由も楽譜を読めるようになれば判ってくることでしょう。
目先の「安易さ」で慣れてしまわないようにといっておきたいです。

五線譜は取っつきにくく、
学習にも慣れるまでかなりな歳月を要します(筆者はこの方法に変えてから読譜力がつきました)。
技術的には練習量が落ちると「弾けなく」なりますが、
読譜力は上がっていきます。
一度身に付いた読譜力は、
上がっていくことはあっても落ちることはないです。
すこし前まで「読めなかった楽譜」がある日突然読めるようになったりします。
最初は一曲を読むことから始め(指で押さえるが弾くと言うことではない)、
段階を踏んで読譜量を増やします(読譜を繰り返しつつ練習し弾けるようにしていく)。
私は現在は「曲集」単位で読譜しています。

このことには2~3年もすれば、
自分で納得できるようになります。
特にテンポの遅い「ゆっくりまたは重い」系(アダージョ・グラーベ・ラルゴなどの表示のある曲)
ではっきりと自覚できるでしょう。

間違いやすいのは、
「聞いたことのある曲」の楽譜を見たとき、
「読めている」と思うのは「錯覚」ですから、
私から「釘」を射しておきます(読めていません)。
私が「聞くこと」を辞めた理由はここにあります。

一般的に難しいのは「早い曲」と思われがちです。
確かに「スピード」などはかなりの修練を積まないと身に付きません。
「遅い曲」の場合は圧倒的に読めない人が多いので、
演奏自体が少ないです(バロックや古典・ロマン派)。
一拍の音価の中に32分、64分以上の音型も少なくないので、
普通の人には読むこと自体がかなり難しいのです(読めたと確信するまで20年かかる曲もあります)。
読めるようになれば「隠れた名曲」を沢山発見できるでしょう。
巷で演奏されている曲がほんの一握りの曲であることにも気付きます

私は自分の生徒には「TAB」を基本的に使いません。
「楽譜」の読み方、
その曲を弾くために必要になる技術を習得するためのサブ教材、
等を教えています。

この練習に使う曲集も長年携わってきたおかげで、
一番効率の高い物を選んでいます。

名前は伏せますが、
この練習曲集の第2課~第6課までを(暗譜でも読譜でもよい)
練習するとかなりの物を弾けるようになります。
一般的に初心者にはカルカッシ・カルリ等から始める人が多いと思いますが、
私は勧めません(やった方がいいですが・・・)。

最初、難しいと思われるかも知れませんが、
現在はこの練習曲が技術習得に最適と思っています(1週間とかではなくもっと長いスパン)。

実際に私が生徒に渡している物の「譜例」を毎回紹介します。
これは第2課の曲集で44曲が納められています。
No.1~No.5まで上げます。
No.1
Et001.jpg
No.2
Et002.jpg
No.3
Et003.jpg
No.4
Et004.jpg
No.5
Et005.jpg

以上5曲の譜例を紹介しました。
以前国内でも出版されていた曲集ですが、
現在は入手困難です(スペインの出版社から原典版が出版されている)。

第2課~第6課と書きましたが、
第6課の内容はほぼ「プロフェッショナル」レベルです。
第5課までの内容が読めて弾けるようになれば「上級者」まで達します。

このページを読んでくれている人へのプレゼントとして、
私の生徒に実際に教習した曲も12回ほどに分けて紹介します(タイトルは伏せます)。
全部合わせるとある演歌一曲に仕上がります
第一回タイトル「?」
2011-11-02_kh001.jpg

多少、音楽知識のある方なら曲名も解りますね?


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